いつだってあの人は正しかった。世間の尺では許されないことであってもだ。わたしはただ頷いて、物わかりのいい振りをしてあの人の隣にいた。実際「いい子だね」とあの人に褒めてもらえてると、隣にいていいんだと心底安心できた。あの時世界にあの人だけだった。わたしのすべてはあの人だった。

 

 

 

離れていってしまった人を、遠ざけた人をいつまでも思い出にできずにいる。わたしには到底かろやかには手放すことはできない。

 

 

 

いつかこの脅迫めいた日記も終わりにしなければいけないと思う。昔読んだ漫画に、失恋を空の星に例える人が登場人物にいた。遠くに行ってしまった、気持ちの離れた、長い間会えないとなれば気持ちは薄れていくものだと思っていた それなのにあの人は暗闇の中いつまでもキラキラしてわたしを照らしている。

 

 

 

月がきれいな眠れない夜だとか、透きとおった朝に出会う度に、あの人に会いたくてどうしようもない気持ちを抱えることになる。

 

 

 

やっぱりあなたの代わりはどこを探しても見つからなくて。

 

 

 

 

 

 

" 切り分けた果実の片方のように "

 

 

 

 

 

 

"今でもあなたは、わたしのひかり"

 

 

 

miss u

 

 

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寝起きの悪さを自負していたあの人との朝 今は白くぼやけてしまってよくおもいだせない。ただ、悲しい程透き通ったきれいな空気を覚えてる。

 

 

ほんとうはわたしと同じ寂しがり屋で、きっとわたし以上に愛されたいと願ってた。あの時のわたしはあの人との秘密を抱えてた。誰も寄せ付けられないと思ってた、なのに、今はどうして?

 

 

この一年は底のない暗い暗い水の中で思うように呼吸できないような、高いところからずっとおち続けているような感覚だった。あの人のいない人生をこの何倍もの時間を生きていかなければならない。

 

 

わたしはいつになったら、しあわせになることを許されるのでしょう。

 

 

もしも、明日世界が終わるとしても。あの人の瞳にわたしは映っていなくても。もう二度と名前を呼んでもらえないとしても。

 

 

報われない恋とわかっている。せめて、あの人を思い続けていよう。

 

 

 

 

﹖﹖

 

 

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変わらずにいたいこともあって、おじいちゃんのことは忘れたくないし、きっと片時も忘れたことはないと思う。

 

かっこよくて、物知りで、背が高くて、もの凄く優しくて、かりんとうがすきな、ロマンチスト。

 

わたしがおじいちゃんのお家に行くと「よく来てくれたね」と迎えてくれて、お菓子にとびきり甘いジュースを与えてくれた。

 

お出かけすきなおじいちゃんと2人でお買い物にいったり、遠くへいったりするのも幼い頃のわたしには特別なことに思えた。

 

頭の中にある記憶は、小さいけれど甘くて綺麗なこんぺいとうのよう。

 


旅行に行って普段と違う景色に出会ったり、おいしいものを食べてしあわせと感じた時。人をすきになったとき、おじいちゃんに伝えたくなる。

 

心の中にいつでも一緒にいてくれて、消えない思い出をおじいちゃんがくれたように わたしもおじいちゃんにおくりものを届けられているかな?

 

 

 

わたしは目に見えないものを信じるタイプで、ずっとおじいちゃんはわたしを見守っていてくれていると思う。

 

 

 

 

 

そしてきょうも眠りにつく時おじいちゃんのことを思いだして、ありがとうを言うのだ。

﹖﹖

 

 

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「いつもそうだった」と半ば諦めたような感情を心の中で呟いた。今以上に苦しい現実はないと思って過ごしているけれど、いつも、今以上の深い闇にこの身を隠されてしまう。その度にあのセリフを思い出し呟くのだ。

 

最低な気持ちで眠りにつくことが多くなったのはいつから?

 

人の心だけは、自分ではどうしようもできない。なにより、わたしは人の心を自分に向ける術を持ち合わせていなければ、その方法さえも知らない。

 

あの子ばかりを見ないで。そう思ってはただただわたしは突っ立って、世渡り上手の子たちを恨めしそうに眺めるだけ。

 

弱さを100%さらけだしたら、きっとそのまま弱って死んでしまうんじゃないかとこわくなる。ほんとはそうじゃないはずだよね。

 

 

 

いつの日か、人を好きと思えるようになれるかな。

 

 

 

きょうも代わりのきかない人生を生きていくだけ。

 

 

22

 

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日常こそドラマチックというように、わたしにとって22歳という日々はかけがえのないものである。それと同時に、22という何の変哲もないような数字の羅列はわたしにこそ意味を為すものとしている。22歳のわたしのお話。

 

 

そう、わたしの22歳の幕開けは冬だった。一生分の恋をしてしまったのではないかと思うようにその身を焦がした。自分には到底手の届かない存在と思っていた彼に抱きしめて名前を呼んでもらえたこと、雲の上を歩いているような夢のようだった時間だった。最後消えてしまうのなら、彼の存在など知らずに生きていたかったとさえ思う程。

 

 

あれ程までに欲しがった一人の時間も、なんてことないものだった。季節は初夏だった。

 

 

大人になったら好きだけじゃ一緒にいられない、ティーンエイジャーのとき誰かに聞いた話はどうやら本当のようだ。

ずっと憧れていた  隣に眠っているあの人の頬を撫でて、この夜が明けなければいいと願った

 

 

無情にも朝が来て、綺麗な朝だねと呟くあの人の横顔をみて悲しかった。

 

 

許されるのなら、もう一度

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神様あの人の心をわたしにください。